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インテリア ハンス・J・ウェグナー「Yチェア(CH24)」1949年

No.13 / 49

椅子のうしろの寸法

背もたれの中央にY字の板が1枚立ち、座面は紙の紐で編まれている。デンマークの家具デザイナー、ハンス・J・ウェグナーが1949年にデザインした椅子CH24は、Yチェアの名で、日本の住宅でもよく見かけるものの一つになった。本稿ではこの椅子の成り立ちに触れたのち、食卓に椅子を置くとき、家の設計の段階で考えておきたい寸法を整理する。

Yチェアの背もたれの細部。弓なりの笠木から、中央のY字の背板と後ろ脚が下りていく。座面は紙の紐で編まれている
背もたれの細部。弓なりの笠木を、Y字の背板と後ろ脚が支える。 写真:robin red/「Hans Wegner - Y Chair detail.jpg」(Wikimedia Commons)/CC BY 2.0

170年を超えて

CH24は1949年にウェグナーがデザインし、デンマークの家具メーカー、カール・ハンセン&サン(1908年創業)が製造してきた。同社は現在もウェグナーの家具の主要な製造元である1。愛称の由来は、見ればすぐにわかるとおり、背もたれのY字の形にある。

座面には、合わせて150メートルほどの丈夫なペーパーコードが使われ、職人が1脚ずつ手で編み上げる。使い込むうちに座る人の体になじんでいくという1。木部の樹種や塗装、コードの色の組み合わせによって、同じ形でも印象は大きく変わる。

店舗の壁一面に、樹種や色の違うYチェアが12脚掛けられている
樹種と塗装の違うYチェアが並ぶ店頭。同じ形でも、木の色によって部屋に与える印象が変わる。 写真:Ew3234/「WIshbone Chairs on display at Illums Bolighus.jpg」(Wikimedia Commons)/CC BY-SA 4.0

2椅子のうしろに要る寸法

椅子を選ぶとき、座り心地や見た目には目が向いても、椅子のうしろの寸法は見落とされやすい。椅子は座るたびに引かれ、立つたびに戻される。その動きの分だけ、テーブルのまわりには空きが要る。

家具店の案内では、椅子を引いて腰掛けるには、テーブルのうしろの壁や家具まで60センチメートル以上をとることが勧められている。座っている人のうしろを別の人が通るのであれば、100センチメートル以上の通路幅が要る2。Yチェアのように背もたれが肘のあたりまで回り込む椅子は、肘掛けのある椅子と同じく幅をとるため、ゆとりを見ておきたい2。

食卓まわりの寸法のイラスト。壁側は椅子を引くのに60cm以上、人が通る側は100cm以上
食卓のまわりに要る寸法の目安。数値は注2の家具店の案内による。 イラスト:住宅プランナー。

3設計の段階で決めておくこと

この寸法は、家具を買う段になってから気づいても、部屋の広さはもう変えられない。LDKの広さを決める段階で、食卓をどこに置き、そのうしろをどれだけ空けるかを考えておくことが大切である。

たとえば、壁に寄せて置く食卓の片側を60センチメートル、台所に面した側を100センチメートルとするなら、食卓の奥行きに加えて、少なくとも1.6メートルが椅子と通路のために要る。住宅プランナーの自動設計はLDKの畳数を示すので、その数字を手がかりに、食卓と椅子が収まるかを確かめることができる。天井の照明の位置も食卓の位置で決まる(「まぶしさのない光」参照)。

LDKの広さから、食卓の置き場を考える

住所と家族の人数を入れると、間取りの叩き台を描き、LDKの畳数と建つ見込み、金額の幅を示します。

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注

  1. 「『Yチェア』の愛称で、日本でも世界でも愛されている名作チェア『CH24』」ACTUS online。デザイン年、製造元、ペーパーコード、Y字の背。https://online.actus-interior.com/sp/ch24/
  2. 「ダイニングテーブルのスペース・通路幅」a.flat。椅子を引いて座る寸法、うしろを通る通路幅、肘掛けのある椅子。https://aflat.asia/coordinate/guide/layout-plan/step3/dining-room/index.html

2026年9月27日確認

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