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インテリア イサム・ノグチ「AKARI」1951年〜

No.12 / 49

和紙の光

竹ひごの骨に和紙を張った照明「AKARI」は、1951年から今日まで岐阜でつくられ続けている。彫刻家イサム・ノグチが岐阜提灯の技術に出会ったことから生まれたこの照明について、その成り立ちを記し、あわせて住まいのなかでの置き方を考える。

AKARI 10A。竹ひごの横筋が細かく入った和紙の笠が、細い3本脚の金属の台に載っている
AKARI 10A(1951年)。和紙の笠を、細い金属の3本脚が支える。 写真:Jean-Pierre Dalbéra/「Akari light sculpture model 10A by Isamu Noguchi.jpg」(Wikimedia Commons)/CC BY 2.0

1岐阜にて

1951年6月、イサム・ノグチは広島へ向かう途上にあった。平和記念公園に架ける2つの橋の設計を依頼されての旅である。その途中、長良川の鵜飼を見るために岐阜に立ち寄り、提灯を製造する尾関次七商店(現在の株式会社オゼキ)の工場を見学した。ノグチは早くも翌日の晩に、2つの新しい提灯のデザインを描いている。同じ年の8月、アメリカに一時帰国していたノグチのもとへ、岐阜から4点の試作品が届けられた。出来に満足したノグチは、10月にふたたび岐阜を訪れて試作を重ねた1。

こうして生まれた照明に、ノグチは「AKARI」という名を与えた。「明」の字は日と月からなる。自然の光を室内に招き入れるという意図が、この名に込められている2。

2光の彫刻

ノグチはAKARIを、光そのものを彫刻としたもの、影のない彫刻をめざしたものと述べている2。石や金属の彫刻は外からの光を受けて陰影を生むが、AKARIは内側から光り、形そのものが明るさとなる。

製造は現在も、1891年創業の岐阜提灯の製造元であるオゼキが担っている3。職人が竹ひごを巻き、和紙を一枚ずつ張る手仕事で、紙に生じるしわや縮みは欠点として取り除かれず、形の一部として残される。卓上に置くもの、床に立てるもの、天井から吊るすものなど、ノグチは35年にわたって約200種類のAKARIを生み出した1。ニューヨーク近代美術館にも収蔵されている2。

3低い位置に灯す

AKARIの光がよく映えるのは、天井から部屋全体を照らす使い方よりも、床や棚の上に置いて低い位置から灯す場合である。和紙を透した光は壁や床にやわらかく回り、室内に落ち着いた陰影をつくる。

このように使うのであれば、コンセントの位置を家づくりの段階で考えておくべきである。置きたい場所の近くに差込口がなければ、コードが床を長く這うことになる。さらに、壁のスイッチで入り切りできるコンセントとしておけば、部屋に入ったときに、照明器具のスイッチを探さずに灯すことができる。いずれも壁の中の配線によって決まるため、工事の前に住宅会社へ伝えておく必要がある。

床置きの和紙の照明と、壁のスイッチで入り切りできるコンセントのイラスト
入口の壁のスイッチで、床に置いた照明のコンセントを入り切りする。 イラスト:住宅プランナー。

灯す場所から、間取りを考える

住宅プランナーでは、住所と家族の人数から間取りの叩き台を描けます。部屋の広さと形が見えれば、照明を置く場所もコンセントの位置も決めやすくなります。

間取りの叩き台をつくる

無料。最終的な間取りと金額は住宅会社が決めます。

注

  1. 「あかりについて」AKARI Light Sculpture by Isamu Noguchi(オゼキ)。1951年の岐阜訪問と試作の経緯、約200種類。http://akari-ozeki.com/about/
  2. 「AKARI」株式会社オゼキ。名前の由来、影のない彫刻、和紙と竹ひご、手仕事、ニューヨーク近代美術館の収蔵。https://www.ozeki-lantern.co.jp/akari/isamu.html
  3. 株式会社オゼキ。1891年創業。https://www.ozeki-lantern.co.jp/

2026年9月27日確認

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