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日本の住まいに学ぶ 白川郷・五箇山の合掌造り

No.19 / 49

雪国の屋根

手のひらを合わせたような急な屋根が、雪の中に並ぶ。岐阜県白川村の荻町には、18〜19世紀に建てられた合掌造りの家が約50棟まとまって残っている。1995年に世界遺産に登録されたこの集落の家は、雪の重さと付き合うための形をしている。

雪に覆われた白川郷の集落。合掌造りの家に明かりが灯っている
冬の荻町。屋根の向きがそろっている。 写真:tsuda from Tsushima, Aichi, Japan/「Shirakawago Ogimachi, february 2008 (2274408982).jpg」(Wikimedia Commons)/CC BY-SA 2.0

160度近い屋根

白川村によれば、豪雪地帯にあることから、屋根は勾配が60度近くもある急な茅葺きの切妻屋根で、南北に流れる庄川に沿って棟をそろえている1。雪が多く、しかも重いという白川の自然条件に合った構造である2。

棟の向きをそろえたのには、南北に吹き抜ける風の影響を小さくする意味もあった1。

雪をかぶった合掌造りの屋根。茅葺きの断面と、妻側の窓が見える
茅葺きの急な屋根と、妻側の窓。 写真:雷太/「Shirakawa in winter; Gifu Prefecture; February 2018 (06).jpg」(Wikimedia Commons)/CC BY 2.0

2屋根裏は仕事場

大きな屋根の下は3〜5階に分かれ、1階は広い居室、2階より上は寝室や作業の場だった3。屋根裏の大きな空間は2〜4層に分けて蚕を育てる場所として使い、妻側の開口から風と光を取り込んでいた2。

五箇山の合掌造りの屋根裏。縄で結ばれた太い木組みと、妻側の窓
五箇山・相倉の合掌造りの屋根裏。縄で組まれた木組み。 写真:ja:User:Minque/「Gokayama gassho-zukuri yane-ura 20050504 1.jpg」(Wikimedia Commons)/パブリックドメイン

3結で葺き替える

茅葺きの屋根は、1世代(50〜60年)に一度葺き替えられてきた。いまは囲炉裏の煙がなくなったこともあり、30年あまりで葺き替えが必要になっている1。白川郷には「結」と呼ばれる住民の助け合いがあり、屋根の葺き替えなどを共同で行う慣習が残る3。

合掌造りの屋根の葺き替え。屋根の上で大勢が茅を葺いている
荻町での屋根の葺き替え。 写真:Bernard Gagnon/「Gassho-zukuri farmhouse-02.jpg」(Wikimedia Commons)/CC BY-SA 3.0

4雪の多い地域で家を建てるなら

いまの家づくりでも、雪の多い地域では、屋根に積もる雪の重さを見込んで構造を決める。地域ごとに雪の深さの目安が定められているので、雪の多い土地では、構造の確かめ方を住宅会社と早めに相談したい。

屋根の形も、雪を落とすか、積もらせたまま耐えるかで変わる。落とすなら、落ちた雪が隣の敷地や玄関の前に溜まらない向きにしたい。

自分の土地で、間取りを描いてみる

住所と家族の人数を入れると、間取りの叩き台と、建つ見込み、金額の幅が出ます。雪の多い地域の構造は、住宅会社に確かめてください。

間取りの叩き台をつくる

無料。叩き台であり、最終的な可否と金額は住宅会社が決めます。

注

  1. 白川村「荻町合掌造り集落」。世界遺産登録、屋根の勾配と向き、葺き替えの周期、結。https://www.vill.shirakawa.lg.jp/1346.htm
  2. 白川村「合掌造りとは」。雪に合った構造、屋根裏の使い方。https://www.vill.shirakawa.lg.jp/1231.htm
  3. 文化庁 文化遺産オンライン「白川郷・五箇山の合掌造り集落」。階数と使い方、約50棟、結。https://online.bunka.go.jp/special_content/hlink4

2026年10月10日確認

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