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名作住宅に学ぶ

No.47 / 49

洋館と和館を、混ぜずに並べる。

芝生の向こうに、列柱のベランダを重ねた洋館。そのそばに、スイスの山小屋のような木の小屋と、書院造の大広間。旧岩崎邸は、性格の違う建物を、ひとつに混ぜずに並べた。

夕日に染まる旧岩崎邸庭園の洋館を、芝庭の南側から見た外観
芝庭の南から見た洋館。列柱のベランダが2層に重なる。 写真:OSTEONARIUM/「旧岩崎邸庭園 南側.jpg」(Wikimedia Commons)/CC BY-SA 4.0

三菱3代目の本邸

東京都公園協会によれば、この家は三菱の第3代社長・岩崎久彌の本邸として造られた。洋館は1896年(明治29年)の完成で、設計はイギリス人建築家ジョサイア・コンドル。木造2階建てに地下室があり、17世紀イギリスのジャコビアン様式で飾られている。

文化遺産オンラインによると、建築面積は洋館が531.5平方メートル、撞球室が138.0平方メートル、大広間が319.6平方メートル。

旧岩崎邸洋館の室内。格天井と照明が見える
洋館の室内。格天井と照明。 写真:663highland/「Iwasaki-old-house05s2048.jpg」(Wikimedia Commons)/CC BY 2.5

3つの建物、3つの性格

いま残るのは、洋館、撞球室(ビリヤード場)、和館の大広間の3棟。撞球室もコンドルの設計で、スイスの山小屋風の木造。洋館とは地下道でつながっている。和館は書院造を基調にしていて、床の間や襖の絵は、橋本雅邦が下絵を描いたと伝えられる。

スイスの山小屋風につくられた旧岩崎邸の撞球室の外観
山小屋風の撞球室。 写真:663highland/「Iwasaki-old-house04s2048.jpg」(Wikimedia Commons)/CC BY 2.5

自分の家に持ち帰るなら

洋と和を、ひとつの部屋の中で混ぜないこと。この家は、用途ごとに棟を分けて、それぞれの性格を守った。小さな家なら、来客用の一室だけを和室にする、玄関まわりだけ素材を変える、といった形に置き換えられる。

もうひとつは、地下や半地下の使い方。主な階の面積を残すために、収納や設備を下の階に回す考え方は、いまの家でも検討できる。名作の図面をそのまま写して建てることは、著作権の上で問題になる場合がある。借りるのは考え方で、寸法や部屋割りではない。

この家を見に行くには

洋館と撞球室は1961年、大広間は1969年に、国の重要文化財に指定された。東京都公園協会の案内(2026年10月時点)によれば、開園は9時から17時(入園は16時30分まで)、休園は12月29日から1月1日。入園料は一般400円。洋館の見学に予約はいらない。館内の撮影は平日だけで、冷暖房はない。毎日11時と14時に定時のガイドがある。

塔屋をもつ旧岩崎邸洋館の北側正面の外観
塔屋のある、北側の正面。 写真:Wiiii/「Former Iwasaki Family House and Garden 2010.jpg」(Wikimedia Commons)/CC BY-SA 3.0

和室のある叩き台を描く

住所と家族の人数を入れると、この型で叩き台を描き、建つ見込みと金額の幅を示します。

「和モダン」で設計する

無料。叩き台であり、最終的な可否と金額は住宅会社が決めます。

参考:東京都公園協会「旧岩崎邸庭園」・プレスリリース(2026年8月13日)・よくある質問、文化遺産オンライン「旧岩崎家住宅」。

2026年10月10日確認

国・自治体とは関係のない、民間のサービスです。