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名作住宅に学ぶ

No.46 / 49

迎える部屋と、家族の部屋を分ける。

代官山の駅から歩いて5分。ヒルサイドテラスの隣に、大正の木造の家が、庭ごと残っている。旧朝倉家住宅は、人を迎える場所と、家族が暮らす場所を、はっきり分けて建てた。

青空と木々の下、庭の飛び石越しに旧朝倉家住宅の木造2階建ての縁側を見た外観
庭の飛び石の向こうに、木造の2階建て。 写真:Supanut Arunoprayote/「Kyu Asakura House 20241020 (III).jpg」(Wikimedia Commons)/CC BY 4.0

大正8年の、区議会議長の家

渋谷区によれば、この家は1919年(大正8年)、東京府議会議長や渋谷区議会議長を務めた朝倉虎治郎の自邸として建てられた。文化遺産オンラインは、朝倉家が明治以降、精米業や米の販売、土地の経営で発展したと記している。

主屋は木造で、一部が2階建て。建築面積は573.76平方メートル。猿楽町の南西の斜面を生かして建てられた。

緑に囲まれた旧朝倉家住宅の玄関と、瓦屋根の重なる正面
瓦屋根の重なる、玄関の正面。 写真:Supanut Arunoprayote/「Kyu Asakura House 20241020.jpg」(Wikimedia Commons)/CC BY 4.0

部屋ごとに、違う顔

文化遺産オンラインによれば、接客のための御殿、家族のための座敷、茶室など、使い方に応じて異なる意匠で組み立てられている。主屋はほぼすべての部屋が畳敷きで、外壁は下見板張り、一部が漆喰塗りだ。

東京の中心部に残る、関東大震災より前にさかのぼる数少ない大正期の和風住宅として評価され、2004年に国の重要文化財に指定された。

座敷の窓から、旧朝倉家住宅の池泉庭園を見た室内の景色
座敷の窓から見る、庭。 写真:江戸村のとくぞう/「Asakura-ke14.JPG」(Wikimedia Commons)/CC BY-SA 4.0

崖を、庭にする

庭は、崖線の地形を取り入れた回遊式の庭園。石灯籠が多く、春はツツジ、秋はモミジが見どころになる、と渋谷区は紹介している。

自分の家に持ち帰るなら

人を迎える場所と、家族だけの場所で、素材や仕上げの格を変えること。小さな家でも、玄関まわりと居間で少し表情を変えると、同じ面積で居心地の使い分けが生まれる。

もうひとつは、外壁を、見た目だけでなく、手入れして残った実績で選ぶこと。板と漆喰の外壁は、約100年、この家を守ってきた。

躑躅の咲く庭に面した、旧朝倉家住宅の木造の外観
ツツジの咲く庭と、木造の外観。 写真:江戸村のとくぞう/「Asakura-ke4.JPG」(Wikimedia Commons)/CC BY-SA 4.0

この家を見に行くには

渋谷区の公式ページ(2026年6月更新、10月に確認)によれば、開館は10時から18時(11月から2月は16時30分まで)。休館は月曜日と年末年始。観覧料は一般500円、渋谷区民200円、小中学生50円。靴を脱いで見学し、靴下が必要で、スリッパは使えない。駐車場はない。古い案内に残る「100円」は、いまの料金ではない。

和の家の叩き台を描く

住所と家族の人数を入れると、この型で叩き台を描き、建つ見込みと金額の幅を示します。

「和モダン」で設計する

無料。叩き台であり、最終的な可否と金額は住宅会社が決めます。

参考:文化遺産オンライン「旧朝倉家住宅」、渋谷区「旧朝倉家住宅」。

2026年10月10日確認

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