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名作住宅に学ぶ

No.48 / 49

丘の上に家、斜面に庭。

石段の上に、黒っぽい石を積んだ洋館が立っている。その下の斜面にはバラの庭、さらに下には池のある日本庭園。旧古河邸は、土地の高低差を、そのまま家と庭の順番にした。

階段の先に建つ旧古河邸洋館の正面外観
石段の上に建つ洋館。 写真:Kakidai/「Kyu-Furukawa House 1.jpg」(Wikimedia Commons)/CC BY-SA 4.0

コンドルの、最晩年の家

東京都公園協会によれば、洋館はジョサイア・コンドルの最晩年の作品で、1917年(大正6年)5月に完成した。躯体は煉瓦造で、外壁は真鶴産の新小松石(安山岩)を自然の形のまま積んでいる。地上2階、地下1階。

もとは陸奥宗光の邸宅で、その次男が古河家の養子になったのちに、古河家の所有となった。関東大震災のときには、約2千人の避難者を受け入れた。

旧古河邸洋館の石積みの外壁と、アーチの並ぶ1階テラス
石積みの外壁と、アーチのテラス。 写真:User:Wiiii/「Furukawa-Detail.jpg」(Wikimedia Commons)/CC BY-SA 3.0

洋の庭と、和の庭

バラと幾何学的な刈込みの洋風庭園もコンドルの設計。その下に広がる日本庭園は、京都の庭師・七代目小川治兵衛(植治)の作庭だ。庭園は2006年に国の名勝に指定された。

花壇越しに見た旧古河邸洋館の外観
花壇の向こうの洋館。 写真:Guilhem Vellut from Annecy, France/「Western-style Residence @ Kyu-Furukawa Garden @ Nishigahara (11029130104).jpg」(Wikimedia Commons)/CC BY 2.0

自分の家に持ち帰るなら

敷地の高低差を、見せ場の配置に使うこと。家を高いところに、庭を斜面に置くと、小さな敷地でも奥行きが生まれる。

もうひとつは、外壁を「長持ちするか」と「直しやすいか」で選ぶこと。石を積んだこの家の外壁も、年月とともに手入れが要る。最初の費用だけでなく、補修の周期まで考えておきたい。名作の図面をそのまま写して建てることは、著作権の上で問題になる場合がある。借りるのは考え方で、寸法や部屋割りではない。

壁紙と窓まわりの木枠が見える旧古河邸洋館の室内
洋館の室内。壁紙と、木の窓枠。 写真:Nesnad/「Kyu-furukawa-western-style building inside-2011.jpg」(Wikimedia Commons)/CC BY-SA 3.0

この家を見に行くには

庭園は東京都の公園で、開園は9時から17時(入園は16時30分まで)、入園料は一般150円。洋館は大谷美術館が管理していて、庭園とは別に入館料(一般500円)がいる。自由見学は10時30分から16時30分(最終入館16時)で、月曜休館、予約はいらない。2階の和室は、予約制のガイドツアー(800円)でだけ案内される。館内は撮影できない(いずれも2026年10月時点の公式案内)。

庭と段差を生かす叩き台を描く

住所と家族の人数を入れると、この型で叩き台を描き、建つ見込みと金額の幅を示します。

「デザイナーズ」で設計する

無料。叩き台であり、最終的な可否と金額は住宅会社が決めます。

参考:東京都公園協会「旧古河庭園」、公益財団法人大谷美術館「旧古河邸」。

2026年10月10日確認

国・自治体とは関係のない、民間のサービスです。