名作住宅に学ぶ
No.41 / 49
ガラスの箱を、地面から浮かせる。
白い鋼の柱が8本。そのあいだに、床と屋根の2枚の板が、地面から少し浮いている。壁は、ほとんどガラスだけ。ミース・ファン・デル・ローエのファンズワース邸は、家を「床と屋根」まで削った。
医師の、週末の家
施主は、シカゴの医師エディス・ファンズワース。イリノイ州プレイノのフォックス川沿いに、週末の家として計画された。米国国立公園局の申請書によれば、設計は1947年にまとまり、資金の事情で着工は1949年9月、完成は1951年だった。
柱は外側に、8本だけ
床と屋根は、外周に立つ8本の鋼の柱に、溶接で取り付けられている。申請書が引く記述では、柱の間隔は6.60メートル、室内の天井の高さは約2.85メートル。室内に柱はなく、台所と浴室を収めた「コア」だけが空間を区切る。
外壁は、床から天井までのガラス。細い鋼の方立が区切るだけで、玄関の扉もガラスだ。
素材は、3つずつ
申請書は、外部の主な素材を「白く塗った鋼、トラバーチン、透明なガラス」の3つ、室内を「木、石、漆喰」の3つと書いている。造り付けの家具は、プリマベーラ材の突板で仕上げられている。
浮かせても、水は来た
床は、地面から5フィート3インチ、約1.6メートル持ち上げられている。洪水に備えた高さだったが、周辺の開発で水位が上がり、1996年の洪水では室内が損傷し、修復された。
自分の家に持ち帰るなら
素材と色を、3つほどに絞ること。小さな家ほど、素材の数が少ないと、狭さより整った印象が出やすい。
もうひとつは、床の高さを、土地の履歴から決めること。川や低い土地なら、ハザードマップと照らし合わせて床を上げる。持ち上げても浸水はありえる、というのが、この家の正直な記録だ。名作の図面をそのまま写して建てることは、著作権の上で問題になる場合がある。借りるのは考え方で、寸法や部屋割りではない。
この家を見に行くには
2003年にナショナル・トラストなどが取得し、2004年から一般公開されている。2021年に「エディス・ファンズワース・ハウス」と名前を改めた。見学はチケット制で、季節や時間は年によって違う。公式の予約ページで確かめてほしい(2026年10月時点)。
ひと続きの大きな部屋を描く
住所と家族の人数を入れると、この型で叩き台を描き、建つ見込みと金額の幅を示します。
「大きなLDKの家」で設計する無料。叩き台であり、最終的な可否と金額は住宅会社が決めます。
参考:米国国立公園局 国定歴史建造物申請書(Farnsworth House)、National Trust for Historic Preservation「Farnsworth House」、Shaw Local(2026年3月19日)。
2026年10月10日確認
国・自治体とは関係のない、民間のサービスです。