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名作住宅に学ぶ

No.42 / 49

既製品で、住まいと仕事場を組む。

黒い鉄骨の格子に、白、青、赤のパネルと、ガラス。ユーカリの木立の前に建つイームズ邸は、カタログで買える部材だけで組み立てられた。

ユーカリの木立の前に建つ、黒い鉄骨と白・青のパネルで構成されたイームズ邸の外観
ユーカリの木立の前に、色のパネル。 写真:Kyle/「Case Study House 8 (Eames House) (49841752358).jpg」(Wikimedia Commons)/CC BY 2.0

雑誌の企画から生まれた家

1945年、雑誌『Arts & Architecture』の編集者ジョン・エンテンザが「ケース・スタディ・ハウス計画」を始めた。イームズ夫妻は、その8番を、自分たちの住まいとアトリエとして設計した。

イームズ財団によれば、最初の案は実現しなかった。戦後の鉄鋼不足で計画が遅れるあいだに、草地と樹齢約70年のユーカリを残す配置に変え、少ない材料で最大の容積を得ることをめざした。1949年3月に着工し、夫妻は12月24日に入居した。生涯、ここで暮らした。

花の咲く庭の小道から見た、イームズ邸の白い壁面と格子状のガラス窓
庭の小道から見た、白い壁と格子の窓。 写真:Kyle/「Case Study House 8 (Eames House) (49842292831).jpg」(Wikimedia Commons)/CC BY 2.0

同じ寸法を、繰り返す

米国国立公園局の申請書によると、構造は、20フィート×7フィート4インチの区画を単位に繰り返している。高さは17フィート。住居棟が8区画、スタジオ棟が5区画、そのあいだの中庭が4区画ぶんだ。

面積は、住居棟が約1,500平方フィート、スタジオ棟が約1,000平方フィート。外壁の区画ごとに、プラスターのパネル、ガラス、半透明の板など、違う素材をはめている。

半透明パネルと黒い格子が並ぶ、イームズ邸の長い壁面の細部
半透明のパネルと、黒い格子。 写真:edward stojakovic/「Eames House (14018540829).jpg」(Wikimedia Commons)/CC BY 2.0

自分の家に持ち帰るなら

寸法の単位を、最初に決めること。日本の家なら、尺やメーターのモジュール。窓や建具、パネルの大きさをそろえると、材料の無駄を減らしやすい。

もうひとつは、住まいと仕事場を、中庭や廊下を挟んで離すこと。在宅で働くなら、同じ屋根の下に詰め込むより、少し距離を置くほうが、切り替えがしやすい。名作の図面をそのまま写して建てることは、著作権の上で問題になる場合がある。借りるのは考え方で、寸法や部屋割りではない。

緑に囲まれたイームズ邸の居住棟を斜めから見た外観
緑のなかの、住居棟。 写真:edward stojakovic/「Eames House by Ray and Charles Eames.jpg」(Wikimedia Commons)/CC BY 2.0

この家を見に行くには

公式の見学ページ(2026年10月時点)では、庭とスタジオを見るチケットと、屋外を案内するツアーがある。住居棟の内部に入れるのは、少人数の貸切ツアーだけだ。屋内の撮影はできない。家の前に駐車場はない。訪ねる前に公式サイトで確かめてほしい。

仕事部屋のある叩き台を描く

住所と家族の人数を入れると、この型で叩き台を描き、建つ見込みと金額の幅を示します。

「デザイナーズ」で設計する

無料。叩き台であり、最終的な可否と金額は住宅会社が決めます。

参考:Eames Foundation「History」「Visit」、米国国立公園局 国定歴史建造物申請書(Eames House)。

2026年10月10日確認

国・自治体とは関係のない、民間のサービスです。