名作住宅に学ぶ
No.42 / 49
既製品で、住まいと仕事場を組む。
黒い鉄骨の格子に、白、青、赤のパネルと、ガラス。ユーカリの木立の前に建つイームズ邸は、カタログで買える部材だけで組み立てられた。
雑誌の企画から生まれた家
1945年、雑誌『Arts & Architecture』の編集者ジョン・エンテンザが「ケース・スタディ・ハウス計画」を始めた。イームズ夫妻は、その8番を、自分たちの住まいとアトリエとして設計した。
イームズ財団によれば、最初の案は実現しなかった。戦後の鉄鋼不足で計画が遅れるあいだに、草地と樹齢約70年のユーカリを残す配置に変え、少ない材料で最大の容積を得ることをめざした。1949年3月に着工し、夫妻は12月24日に入居した。生涯、ここで暮らした。
同じ寸法を、繰り返す
米国国立公園局の申請書によると、構造は、20フィート×7フィート4インチの区画を単位に繰り返している。高さは17フィート。住居棟が8区画、スタジオ棟が5区画、そのあいだの中庭が4区画ぶんだ。
面積は、住居棟が約1,500平方フィート、スタジオ棟が約1,000平方フィート。外壁の区画ごとに、プラスターのパネル、ガラス、半透明の板など、違う素材をはめている。
自分の家に持ち帰るなら
寸法の単位を、最初に決めること。日本の家なら、尺やメーターのモジュール。窓や建具、パネルの大きさをそろえると、材料の無駄を減らしやすい。
もうひとつは、住まいと仕事場を、中庭や廊下を挟んで離すこと。在宅で働くなら、同じ屋根の下に詰め込むより、少し距離を置くほうが、切り替えがしやすい。名作の図面をそのまま写して建てることは、著作権の上で問題になる場合がある。借りるのは考え方で、寸法や部屋割りではない。
この家を見に行くには
公式の見学ページ(2026年10月時点)では、庭とスタジオを見るチケットと、屋外を案内するツアーがある。住居棟の内部に入れるのは、少人数の貸切ツアーだけだ。屋内の撮影はできない。家の前に駐車場はない。訪ねる前に公式サイトで確かめてほしい。
仕事部屋のある叩き台を描く
住所と家族の人数を入れると、この型で叩き台を描き、建つ見込みと金額の幅を示します。
「デザイナーズ」で設計する無料。叩き台であり、最終的な可否と金額は住宅会社が決めます。
参考:Eames Foundation「History」「Visit」、米国国立公園局 国定歴史建造物申請書(Eames House)。
2026年10月10日確認
国・自治体とは関係のない、民間のサービスです。