住まいの言い分 Vol.4
No.27 / 49
6畳は、6畳じゃない。
「6畳の部屋」と聞いて、頭に浮かぶ広さは、人によって、育った地域によって、ちょっとずつ違う。畳は日本中にあるのに、一畳は、日本中で同じ大きさではない。
一畳には、4つの大きさがある
関西を中心にした京間(本間)は、1,910×955ミリ。中京地方の中京間は1,820×910ミリ。関東の江戸間(関東間)は1,760×880ミリ。そして、集合住宅に多い団地間は、1,700×850ミリ。
京間と団地間では、長い辺で210ミリ、短い辺で105ミリの差がある。手のひら1つぶんよりは、大きい。
6畳にすると、2平方メートル違う
畳1枚の面積は、京間でおよそ1.82平方メートル、団地間でおよそ1.45平方メートル。これを6枚並べると、畳の面積だけで、京間は約10.9平方メートル、団地間は約8.7平方メートルになる。同じ「6畳」でも、2平方メートル以上、違う。
関西の古い家で6畳と言われた部屋と、団地の6畳は、並べてみれば、別の広さだ。
不動産の「6畳」は、別の物差し
不動産の広告には、もうひとつの決まりがある。不動産の表示に関する公正競争規約の施行規則は、居室の広さを畳数で表示するとき、畳1枚あたりの広さは1.62平方メートル以上という意味で用いることとしている。この広さは、各部屋の壁の中心線で測った面積を、畳の数で割った数値である。
つまり、広告の6畳は、9.72平方メートル以上。畳そのものの寸法とは、別の物差しで数えている。
柱で割るか、畳で割るか
地域で畳の大きさが違う背景には、家の寸法の決め方の違いがある。おおまかには、東日本は柱の中心から中心までの間隔で決める柱真々制、西日本は畳の寸法で部屋を割り付け、そこから柱の位置が決まる畳割制だった。
東日本は柱で割るから、部屋の大きさに合わせて畳が決まる。西日本は畳で割るから、どの部屋でも畳は同じ大きさ。ただし、東北や関東にも畳割りの民家は広くあった。「おおむね」の話である。
畳は、表と床と縁でできている
畳は、表面の畳表と、芯になる畳床が主な部分で、切り口は畳縁で隠しながら、畳床に縫いつけて止める。畳表になるい草は、熊本県の八代あたりが主な産地として知られる。
畳の寿命は、使い方によるが、表替えをしながら長く使える。床の間の寸法も、押入れの幅も、畳の寸法を基準に作られてきたから、畳の大きさは、家のほかの寸法まで決めている。
起きて半畳、寝て一畳
「起きて半畳、寝て一畳」という言葉がある。人間に必要な広さは、起きているときは半畳、寝ても一畳あれば足りる、という教えだ。贅沢は慎むべし、という意味で使われる。
そう言われても、家を建てるときは、そうはいかない。大事なのは、畳の数ではなく、自分がどの物差しで広さを聞いているのか、知っておくことだと思う。
家を建てるなら
間取り図の「6畳」は、いくつの畳で、どの物差しで数えた6畳なのか。住宅会社に確かめてほしい。柱で割るのか、畳で割るのか。家具を置くときは、畳の数ではなく、実際の寸法で考えるほうが、失敗しにくい。
住宅プランナーの間取りは、1マスを910ミリ(尺モジュール)か1,000ミリ(メーターモジュール)で組み、部屋の広さを畳数でも示している。そのときの1畳は1.62平方メートルとして数えている。数え方がわかれば、広さの感覚も、ずれにくくなる。
畳数で、間取りを見てみる
住所と家族の人数を入れると、部屋の広さを畳数でも示した間取りの叩き台と、建つ見込み、金額の幅が出ます。
間取りの叩き台をつくる無料。叩き台であり、最終的な可否と金額は住宅会社が決めます。
参考:Wikipedia「畳」、不動産公正取引協議会連合会「不動産の表示に関する公正競争規約施行規則」、コトバンク「起きて半畳寝て一畳」、熊本県工芸館。
2026年10月10日確認
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