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住まいの言い分 Vol.13

No.36 / 49

木造22年は、家の寿命ではない。

「木造の家は22年でダメになる」。家づくりを考え始めると、一度は耳にする。この数字は、家が持つ年数ではなく、税金の数え方の話だ。

古い梁と漆喰壁の古民家に光が差す床。
古い梁と白壁の廊下に、光が落ちる。 写真:diadesigner/Unsplash/Unsplash License

22年は、費用を分ける年数

国税庁によれば、法定耐用年数は、減価償却のために、取得した費用を経費に配分していく期間である。国税庁は、これを「使用可能期間に当たるもの」として財務省令の別表に定めた年数と説明している。

木造の住宅用は22年。比較として、鉄筋コンクリート造の住宅用は47年だ。たとえば賃貸に出した場合に、建物の取得費を22年かけて経費に分ける。そのための年数であり、その年に家が使えなくなるわけではない。

取り壊された家は、築38.2年

国土交通省の審議会の資料には、実績の数字がある。取り壊された住宅の平均築後年数は38.2年(全住宅)。新しく建てた住宅の平均存続年数の予測値は53.7年(全住宅)で、こちらは推計である。木造だけの数字ではない。

同じ資料は、住宅の寿命は、物理的な耐用年限より、経済的・社会的な理由や、住む人の生活の変化で早く壊されることもあり、同じ性能でも一様ではないと説明している。

大きな格子窓から光が入る、古い和室の畳と木の床。
格子の戸と障子から、光が差す座敷。 写真:Mmoka/Unsplash/Unsplash License

「日本は30年」の、読み方

日本の住宅は約30年で壊される、という国際比較を目にしたことがあるかもしれない。国土交通省の資料にある数字だが、2003年頃のデータで、取り壊された住宅の築年数の平均だ。国土交通省自身が、新築住宅の平均寿命とは異なると注記している。

古い数字を、いまの寿命のように読まないほうがいい。

長期優良住宅という制度

長期にわたって使うための措置を講じた住宅を、行政庁が認定する制度で、新築の認定は2009年6月に始まった。国土交通省の資料にある主な基準は、劣化対策等級3、耐震等級2(階数が2以下の木造で壁量計算による場合は等級3)、維持管理対策等級3、断熱等性能等級5と一次エネルギー消費量等級6、住戸面積75平方メートル以上、そして維持保全の計画。

認定を受けると、税制や融資の優遇、補助制度の対象になりうる。ただし、これは年数の保証ではない。基準が求めているのは「数世代にわたり構造躯体が使用できること」で、点検や補修の計画が前提だ。

光と影が落ちる、古い木の階段と手すり。
光と影が落ちる、古い木の階段。 写真:Alexander Mass/Unsplash/Unsplash License

家を建てるなら

長く使える家かどうかは、数字の一つでは決まらない。構造、断熱、点検のしやすさ、手入れの計画。長期優良住宅の基準は、それを並べてくれた、チェックリストとしても読める。

住宅プランナーの判定は壁量計算までで、耐震等級の認定や、長期優良住宅の判定はしない。

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参考:国税庁「減価償却のあらまし」・主な減価償却資産の耐用年数表、国土交通省 社会資本整備審議会資料「住宅の存続期間の実績・予測」、同「住生活基本法の概要」、同「長期優良住宅認定制度の技術基準の概要」(2026年4月1日現在)。

2026年10月10日確認

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